INTERVIEW

EC領域の未来は私たちが創る。クライアント視点で進化する事業責任者の挑戦。

株式会社Barriz 代表取締役社長
武井 絢子
2012年 新卒入社
cross-talk

2012年にサイバー・コミュニケーションズ(現 CARTA COMMUNICATIONS)に新卒で入社。ネット専業代理店に常駐出向し、デジタルメディア全般のメディアプランナーとして従事。2020年1月に帰任し、ECに特化した広告代理店「Barriz」の立ち上げに参画。Amazonのコンサル・営業として、大手消費財メーカーや家電メーカーを中心に担当。 2024年1月より現職に就き、現在はCCIのECマーケティング領域を統括。EC事業主のビジネス拡大に向けた各種支援サービスを展開。

    
Q1現在はどのようなお仕事を?
圧倒的に広がった成長のフィールド
株式会社CARTA COMMUNICATIONS(以下、CCI)におけるECマーケティング領域を管掌し、ECモールや自社サイトで商品を販売するお客様の事業拡大を支援しています。ECマーケティング局は、私が代表取締役社長を兼務している機能子会社「Barriz」(EC領域に特化した広告代理店)のほか、Amazonの広告運用やコンサルティングを担う「ECプラットフォーム部」、楽天やAmazon、Qoo10などの主要ECモールや自社ECにおける戦略立案~運営サポートまで包括的に支援する「CommerceContainer部」の3部門で構成されています。
これまではBarrizの専任としてコミットしていましたが、今年(2024年)から、ECマーケティング局の局長も拝命しました。各部が置かれている状況を踏まえて戦略を立案していくのですが、これまでの経験や知見も活かしながら進めていくにはどうすればよいか、最適な方法を日々模索しているところです。
さまざまなミッションを担うメンバーと関わるなかで自分の足りない部分にも気付かされます。難しさはありますが、成長のフィールドが圧倒的に広がったと感じます。
Q2CARTAに入社した背景は?
先が見えないなかで感じた人のあたたかさ
学生時代に広告やコミュニケーションの授業を受けていたり、社会学を学ぶなかで、広告業界や事業には漠然とした憧れがありました。けれども、いざ就職活動となるとメーカーでマーケティングをやりたいのか、総合代理店なのか、解像度はそれほど高くなかったんですね。だからこそ、出来るだけ自分の選択肢を広げ、引き出しを多く持つことのできる仕事に関わりたいと考え、電通の子会社で、多くのメディアやエージェンシー、クライアントと接点のあるCCIに興味を持ちました。
いまでも覚えているのですが、当時、採用面接を受けている最中に東日本大震災が起きました。その日に初めて会った面接官とふたりで机の下にもぐって、揺れが収まってからヘルメットを被って近くの中学校へ避難。一緒にCCIの面接を受けていた同期たちと避難所で一夜を過ごしました。そこから約3ヶ月、どの会社も選考がストップし就職活動が止まってしまったのですが、CCIだけは連絡をくれて。当時の人事担当者から「ご不安な思いをさせてしまって申し訳ありません」と手紙が来ました。先が見えない不安のなかでとても安心したことを思い出します。
それまでは無機的な存在として「企業」を捉え、そこに自分は立ち向かっていくんだというマインドだったのですが、CCIの選考を通して人のあたたかさと運命的なものを感じて入社を決めました。
Q3進化に繋がった印象的なことは?
徹底的に考え抜き、介在価値を最大化する
入社して13年が経ちますが、振り返るといろいろなターニングポイントがありました。1年目から8年目までは取引先のWeb広告代理店に出向していましたが、その会社にはとても優秀な方が多かったんです。当時、新卒1〜2年目の同年代を見ていると、このなかに席を置かせてもらっている自分に対して劣等感を感じました。オフィスに常駐しているので、なにかメールを送った瞬間に相手の方が席まで来て「これってどういうこと?」と聞かれることもあります。その時に答えられないと、相手の方への申し訳なさと自分自身に対する情けなさで押し潰されそうでした。このままではいけない、絶対的な信頼を勝ち取れるように変わらなければと心から思った出来事です。そこから、自分の発言や行動が相手にどう受け取られるか逆算して考えるようになり、考え抜く習慣が身につきましたね。
そして出向という形で外に出て見えた世界を、自社に還元したいという想いから帰任し、Barrizの立ち上げに参画しました。クライアントさんに直接向き合う際、立ち上げたばかりの無名の代理店をどのようにして信頼していただくか、自分自身の介在価値を最大化し、任せてもらうにはどうするべきかを徹底的に考えられたのも出向時代の経験があったからだと思います。当時は私自身もAmazonというプロダクトを学び始めたばかりだったことに加え、コロナ禍が重なったこともあって大変さはありましたが、とにかく数をこなし、フィードバックをいただくことで乗り越えられた感覚があります。最初は不安でも、やったことがないことや新しいことほど、後悔がないようにチャレンジしたほうがよいし、頑張れば結果はついてくると再認識した出来事でしたね。
Q4仕事をする上でのやりがいとは?
クライアントと同じ視点で本質的な課題に向き合う
クライアントから直接評価をいただく瞬間ですね。AmazonやEC領域においては他プラットフォーム同様に、リソースがあればクライアント側でも自社内で広告運用ができますし、代理店を入れなくても良い時代です。そのなかで私たちを選んでいただくためにはなにが必要なのか、日々向き合っています。
それでもクライアントから「期待以上です」というフィードバックをいただくと、自分たちのやってきたことは間違いではなかったんだと実感でき、もっとできることはないか?と考え抜く活力にもつながります。
運用効果の改善や独自のソリューションがあるからという理由でもお選びいただくことがある一方、私たちが大切にしているのは「人」と「人」とのコミュニケーションと、本質を追求する姿勢です。
短期の広告効果改善だけではなく、クライアントの本質的な課題に向き合えているか、この提案が中長期的なビジネスの拡大や担当の方のミッション・ビジョンの実現につながっているかなど、クライアント企業の方と同じ視点で考え、パートナーとして向き合おうと最大限の努力をしてこそ、評価いただけるのだと思います。
それは日々帯同しているAmazonや楽天などのメディア、プラットフォームに対しても同様です。代理店本位の提案だと、メディア側が本来求めていることや目指していることとの乖離も起き得ます。それぞれが本質的に求めている要望や課題に対して目線を合わせられているか、常に自分たちに問い掛けています。
もう一つのやりがいは、メンバーの圧倒的な成長を感じられることですね。時には辛いことや大変なこともありますが、本人なりのやり方で挑戦を重ね、その結果として大きく成長している様子を感じる瞬間が多々あります。メンバーの成長を他者から評価されることも自分のことのように嬉しいですし、なによりも本人が成長実感を持ち、やりがいを感じて仕事を楽しんでいる様子を見るとマネージャー冥利につきます。これは何にも代えがたい瞬間ですね。
Q5これから挑戦したいことは?
プロフェッショナルとしての事業推進
EC領域は成長市場であり、競合企業がひしめく業界です。そのなかで自分たちの勝ち筋をどのように作っていくか。CCIやCARTAの体制を活かしながらどのようにシナジーを創出していけるのか。まだまだ模索中ではありますが、私たちはEC領域のプロフェッショナルだからこそ、新しいやり方にどんどんチャレンジして、世の中の進化やCARTAの事業を推進する存在になりたいです。引き続き泥臭く一人ひとりと議論しながら、EC領域の未来を創っていきたいと思います。