INTERVIEW

企業戦略をデータ活用で推進。顧客の期待を超えるプロフェッショナルであり続ける。

株式会社DataCurrent 代表取締役社長
多田 哲郎
2005年 中途入社
cross-talk

2005年CCI(現CARTA COMMUNICATIONS)入社。 電通グループ各社にて国内外マーケティングテクノロジーの調査や導入支援に従事、その後、トレーディングデスクやデータ事業部門の立ち上げを経験したのち、生活者主体の考え方に基づくデータ活用を推進する専門会社として2019年6月に株式会社DataCurrentを設立。企業のデータ戦略立案、DX推進、基盤開発などの支援を行う。

    
Q1現在はどのようなお仕事を?
幅広い専門知識が求められる戦略コンサルティング
株式会社DataCurrentにて、企業のデータ活用推進コンサルティングをしています。具体的には、新規事業開発やサービス開発、業務効率化などのDX(デジタルトランスフォーメーション)をしたい企業に対する戦略設計から実装までのご支援です。また、代表取締役として事業全体を管轄しながら、トップセールスとして案件の獲得や協業パートナーの開拓なども行っています。
DataCurrentの強みは、データを軸とした課題解決アプローチによって、企業のDX実現に向けた戦略立案からデータの利活用に必要な環境構築、さらにはマーケティング施策の実行、運用保守まで一貫した支援が提供できることです。経営者層または経営者直轄の部署の方々を相手に上流から下流までの戦略設計を行います。ですので、データやDXに関する専門性だけでなく、お客様企業の業界と事業に関する知識や一般常識、時事問題まで幅広い知識が必要です。ほとんどがナショナルクライアントと言われる大手企業で、業種も多岐にわたり、その分難易度も高いですが、おもしろい仕事ですね。
Q2CARTAに入社した背景は?
未知の領域に挑戦し続ける
ウェブサイト構築やデータベースを扱う企業からキャリアをスタートし、さらなる成長の機会を求めて2005年にサイバー・コミュニケーションズ(現CARTA COMMUNICATIONS / CCI)へ入社しました。入社直後に社内の基幹システムを開発するプロジェクトがあり、データベースの知識を持っていたこともあって立ち上げメンバーとして入りました。
その後、外資系アドテクノロジーベンダーの日本展開プロジェクトへの参画を機に、電通へ出向しています。日本でまだ知られていない未知の領域の事業に挑戦するのは、かなり刺激的でした。電通ではDSPチームの立ち上げなど運用型広告もやりつつ、データ領域に戻り、その後のDataCurrentの立ち上げも含め、振り返ると本当にやりたいことに挑戦させてもらっている20年間です。
Q3進化に繋がった印象的なことは?
組織の成長へ投資する
企業に対して直接、経営戦略レベルのコンサルティングサービスを提供するのは、CARTAグループ内で初の事業でした。私は電通出向時代から長らくデータに関わる仕事に従事し、帰任後もCCIでメディア企業向けのデータマネジメント業務を行っていました。この技術や知識は事業会社(クライアント)にも役立てられると考え、ターゲットを変え、新たなブランドとして立ち上げたのがDataCurrentです。自らの知見を活かし、これまでになかった事業を立ち上げたこと自体が、ひとつの進化だったと考えています。
設立後は、CCIからデータエクスチェンジ事業が事業承継され、エンジニアメンバーが加入してくれました。大手企業のシステム開発の場合、年間数億円の予算規模で大手Slerさんが請け負うプロジェクトが主流です。するとどうしても、小回りが効きにくくなります。一方で、「ちょっとこういうシステムが欲しいよね」というニーズに対してその場で要件定義を済ませ、短期間で開発ができるのがDataCurrentです。課題解決型思考を持つエンジニアが、コンサルタントと共にお客様のところへ行き技術課題を即座に解決する、アジャイルな開発体制は確実に私たちの強みとなっています。
メンバーの3分の1がエンジニアで、なかにはCCIのビジネス職からジョブチェンジした方もいます。目先の利益だけではなく自分たちの成長ステージを見越して体制への投資ができたことは事業の大きな進化に繋がっていますね。お客様からの評価も非常に高く、今後もデータサイエンスや生成AI領域で独自の強みをを創り出してくれることに期待しています。
また昨年(2023年)にはDataCurrent内の各サービスを統合し、コンサルティングを主軸として活動していくために、会社のミッション・ビジョン・バリューを作り直しました。DataCurrentのコンサルティングによって社会に貢献したいことや個人が大切にしている価値観などをヒアリングして、全社員の言葉から要素を抽出して繋ぎ、新たな共通言語として定めました。抽出された言葉のなかには、創業当時からこだわりを持っている「プロフェッショナリズム」や「クライアントファースト」などがあり、5〜6年経った今も変わらず大事にされていることがわかって嬉しかったですね。また「相互理解」や「チームビルディング」などは、今回新たに出てきた要素です。30人弱の組織になった今ならではの成長した部分だなと思います。組織の定性的な変化は、普段事業に向き合っているとなかなか気づきづらいので、とてもいいきっかけになりました。
ミッション・ビジョン・バリューの策定によって、全員が顧客満足追求への共通認識と、そのためのスキルアップを自分ごと化できるようになりました。これも組織運営上の進化の一つと考えています。
Q4仕事をする上でのやりがいとは?
期待を超える仕事を
お客様からメンバーに対する感謝を伝えていただいたときが、もっとも嬉しい瞬間ですね。単にプロジェクトを完遂するだけに止まらず、私たちは「顧客満足度」の最大化を全社の最重要指標としています。お客様とは常にオープンでフラットな関係性を築き、本質的な課題に向き合う姿勢を大切にしながら、より期待を超える仕事をしていきたいと考えています。
またDataCurrentは、取扱方法や専門技術の移り変わりが非常に早いデータ領域の事業です。最新動向や技術のキャッチアップも易しいものではありませんが、メンバーはひとつの分野に止まらず、自発的に学んで得意領域を広げてくれています。
難易度が高い仕事ではありますが、DataCurrentという場を通して、一人ひとりが成長を実感したり、自己実現できる環境をつくることが私のミッションのひとつであり、仕事のやりがいです。
Q5これから挑戦したいことは?
次の成長ステージへ
これからの3年間はまさにDataCurrentとしての進化、成長のステージだと捉えています。あらゆる業種のお客様を支援するためにも、さまざまな経験やバックグラウンドを持った方たちの専門性や知識が必要不可欠であるため、キャリア採用を積極的に進め、来年(2025年)に向けて人員をさらに拡大していきます。
一方で、組織が大きくなり、お客様から求められる支援範囲が複雑化、多様化していったとしても、ここまで大切にしてきた企業の本質をしっかり維持していく。私たちのこれからの挑戦は、DataCurrent のビジョンとして掲げている「ともに『やりたい』を創造し、確かに実現する」ー これをやり続けることに尽きると考えています。