
Q1現在はどのようなお仕事を?
CARTAグループの投資部門を牽引
CARTA HOLDINGS(以下、CARTA)の事業投資戦略室の室長として、資本業務提携やM&Aの推進を行っています。20以上あるCARTAの事業会社に対して、提携やM&Aを通した成長支援をすることがミッションです。また、「LP出資」と言って、ベンチャー・キャピタルが組成したファンドを通じてスタートアップ企業などに投資をする戦略投資も行っています。こちらも、CARTAの各事業とのシナジーを生み出す観点で出資先を選定しています。
またCARTA VENTURESという、投資部門の事業会社にも兼務で所属しています。CARTA VENTURESは、未上場でこれから成長が見込めそうな企業へ投資(マイノリティ出資)をすることにより、その企業が上場またはM&Aされたときに、その売却益によって利益を出すという事業です。これまでに60社近くの企業に出資してきました。CARTAの事業領域や関連業界にとどまらず、幅広く企業情報を集め、将来性のある事業の発掘に努めています。実際に出資したあとは、その事業が成長するように壁打ち役として事業相談に乗ることも多いです。
またCARTA VENTURESという、投資部門の事業会社にも兼務で所属しています。CARTA VENTURESは、未上場でこれから成長が見込めそうな企業へ投資(マイノリティ出資)をすることにより、その企業が上場またはM&Aされたときに、その売却益によって利益を出すという事業です。これまでに60社近くの企業に出資してきました。CARTAの事業領域や関連業界にとどまらず、幅広く企業情報を集め、将来性のある事業の発掘に努めています。実際に出資したあとは、その事業が成長するように壁打ち役として事業相談に乗ることも多いです。
Q2CARTAに入社した背景は?
過去の成功体験に囚われない、未来への決断に惹かれた
CARTA(前VOYAGE GROUP、当時アクシブドットコム)には2005年にキャリア採用で入社しました。ですので、社歴としては20年ほどになります。CARTAへ入社する前は、新卒で証券会社に勤め、その後インターネット広告黎明期(2002年)にネット専業代理店へ転職しました。
もともと新しいもの好きで、世の中の流行を仕掛ける側の仕事がしたいと思い、TVやラジオ局などのメディア企業を志望していたのですが、ちょうど就職氷河期も重なって残念ながら希望の会社には行くことは叶わず。証券会社を選んだのは、さまざまな企業の証券を扱う仕事を通じて、経済の仕組みや世の中の流れを知ることができるのではと思ったからです。証券会社でのキャリアを重ね、新たなフィールドを探していたときに、当時ものすごい勢いで成長していたインターネット広告業界が面白そうだと気になって。それでネット専業代理店に転職しました。
その後、前職のネット専業代理店の取引先としてCARTAに出会いました。私はCARTAが運営しているメディアの会員獲得を代理店として支援していたんです。CARTAは当時「MyID」という国内最大手の懸賞情報メディアを運営しており、利用者数も広告売上額も順調でした。ある日、そのMyIDを「ECナビ」という価格比較・ポイントサイトへリニューアルすることになったと聞き、その決断にとても驚いたのを覚えています。代表の宇佐美さんが、「懸賞情報サイトは流行っていて、MyIDもいまは日本一だけど、将来的には淘汰されていくだろう」と予想し、当時アメリカで盛り上がって、国内でも少しずつ流行り始めていたショッピングサーチ(価格比較)へと事業をピボットしたんです。これはすごいことだと思いました。
20年前は、楽天市場やYahoo!ショッピングなどを利用して、オンラインで買い物をするという習慣が浸透し始めた頃。複数のサイトを横断して価格比較できるサービスは画期的で、さらにECナビはMyIDから引き継いだ会員データベースとポイントシステムがあり、競合優位性がありました。
この「ショッピングサーチ×メディア事業」で、まさに自分が求めていた「消費行動からトレンドを作る」という仕事ができるのではないかと思い、CARTAへ飛び込みました。
もともと新しいもの好きで、世の中の流行を仕掛ける側の仕事がしたいと思い、TVやラジオ局などのメディア企業を志望していたのですが、ちょうど就職氷河期も重なって残念ながら希望の会社には行くことは叶わず。証券会社を選んだのは、さまざまな企業の証券を扱う仕事を通じて、経済の仕組みや世の中の流れを知ることができるのではと思ったからです。証券会社でのキャリアを重ね、新たなフィールドを探していたときに、当時ものすごい勢いで成長していたインターネット広告業界が面白そうだと気になって。それでネット専業代理店に転職しました。
その後、前職のネット専業代理店の取引先としてCARTAに出会いました。私はCARTAが運営しているメディアの会員獲得を代理店として支援していたんです。CARTAは当時「MyID」という国内最大手の懸賞情報メディアを運営しており、利用者数も広告売上額も順調でした。ある日、そのMyIDを「ECナビ」という価格比較・ポイントサイトへリニューアルすることになったと聞き、その決断にとても驚いたのを覚えています。代表の宇佐美さんが、「懸賞情報サイトは流行っていて、MyIDもいまは日本一だけど、将来的には淘汰されていくだろう」と予想し、当時アメリカで盛り上がって、国内でも少しずつ流行り始めていたショッピングサーチ(価格比較)へと事業をピボットしたんです。これはすごいことだと思いました。
20年前は、楽天市場やYahoo!ショッピングなどを利用して、オンラインで買い物をするという習慣が浸透し始めた頃。複数のサイトを横断して価格比較できるサービスは画期的で、さらにECナビはMyIDから引き継いだ会員データベースとポイントシステムがあり、競合優位性がありました。
この「ショッピングサーチ×メディア事業」で、まさに自分が求めていた「消費行動からトレンドを作る」という仕事ができるのではないかと思い、CARTAへ飛び込みました。

Q3進化に繋がった印象的なことは?
脳に汗をかくほどやり切った、経営統合プロジェクト
私自身の進化につながった出来事は、VOYAGE GROUPとCCIの経営統合です。プロジェクトチームが組成されたのは2018年の夏で、私も一員として参画しました。
この経営統合は、電通グループの100%子会社であったCCIと、東証一部上場をしていたVOYAGE GROUPの株式交換というかたちで行いました。プロジェクトはわずか3ヶ月という非常にタイトなスケジュールで進行しなければならず、その間に膨大な業務量をこなす必要がありました。2社間のM&Aはこれまでにも経験がありましたが、このときは3社間での資本業務提携、株式交換、持株会社の発足という、より複雑なディールだったため、私にとっても大きなチャレンジだったと思います。また、経営統合については、インサイダー情報となる重要事実であるため、情報管理を慎重に行うことが求められました。多くの課題を解決しながら無事に経営統合を行うことができ、このプロジェクトをやり切ったことで自分のステージが一気に変わった感覚があります。
かつて、VOYAGE GROUPで行っていた新規事業コンテストの社内告知ポスターに「脳に汗をかく」というキャッチコピーがありました。脳みそに汗をかくほど熱中して考え抜く、ということを例えたコピーで、私が大切にしている価値観にも重なるものです。何歳になっても脳みそで汗をかける体験ができるかどうかが進化に繋がるのではないでしょうか。この経営統合プロジェクトは、まさに脳に汗をかきながら走り切った3ヶ月間でした。
この経営統合は、電通グループの100%子会社であったCCIと、東証一部上場をしていたVOYAGE GROUPの株式交換というかたちで行いました。プロジェクトはわずか3ヶ月という非常にタイトなスケジュールで進行しなければならず、その間に膨大な業務量をこなす必要がありました。2社間のM&Aはこれまでにも経験がありましたが、このときは3社間での資本業務提携、株式交換、持株会社の発足という、より複雑なディールだったため、私にとっても大きなチャレンジだったと思います。また、経営統合については、インサイダー情報となる重要事実であるため、情報管理を慎重に行うことが求められました。多くの課題を解決しながら無事に経営統合を行うことができ、このプロジェクトをやり切ったことで自分のステージが一気に変わった感覚があります。
かつて、VOYAGE GROUPで行っていた新規事業コンテストの社内告知ポスターに「脳に汗をかく」というキャッチコピーがありました。脳みそに汗をかくほど熱中して考え抜く、ということを例えたコピーで、私が大切にしている価値観にも重なるものです。何歳になっても脳みそで汗をかける体験ができるかどうかが進化に繋がるのではないでしょうか。この経営統合プロジェクトは、まさに脳に汗をかきながら走り切った3ヶ月間でした。
Q4仕事をする上でのやりがいとは?
仕事を「自分ごと」に。どんなことでも楽しんで。
CARTAでは、社員の挑戦や進化を後押しするような制度や組織設計がされています。私の所属する投資部門でも権限移譲が進んでおり、自分の判断でプロジェクトを進めることができる環境が整っています。大きな裁量を任せてもらえているからこそ、自分で学び、考える。そのプロセスを通じて仕事が「自分ごと」になり、やりがいに繋がっていくのだと思います。せっかく人生の時間を使ってやる仕事なのだから、受け身にならず、どんなことでも楽しんでやりたいですね。
このような姿勢は、社内外問わず、さまざまな人たちと協業するときにも活かされています。投資案件を進めるにあたって組成されるプロジェクトには、事業部門に所属する若手社員も参加することがあり、私が楽しそうに仕事にコミットする様子を見て触発されることもあるようです。
また、投資先企業から事業について相談を受けることも多く、私がこれまで培ってきた経験や知識を共有することもやりがいに繋がっています。一般的なベンチャーキャピタル(VC)のキャピタリストと違って、私たちのような事業会社の投資担当者は、事業運営観点からの助言を期待されます。私は事業部門でのキャリアがベースにあるので、新規事業や事業方針についての壁打ち役をすることも多く、他社との差別化ができているのかなと思いますね。
いずれの仕事も、相手企業が成長するように伴走できることは大きなやりがいですし、さまざまな投資先企業とのコミュニケーションを通じて得られる知識もあり、非常にいい循環になっています。
このような姿勢は、社内外問わず、さまざまな人たちと協業するときにも活かされています。投資案件を進めるにあたって組成されるプロジェクトには、事業部門に所属する若手社員も参加することがあり、私が楽しそうに仕事にコミットする様子を見て触発されることもあるようです。
また、投資先企業から事業について相談を受けることも多く、私がこれまで培ってきた経験や知識を共有することもやりがいに繋がっています。一般的なベンチャーキャピタル(VC)のキャピタリストと違って、私たちのような事業会社の投資担当者は、事業運営観点からの助言を期待されます。私は事業部門でのキャリアがベースにあるので、新規事業や事業方針についての壁打ち役をすることも多く、他社との差別化ができているのかなと思いますね。
いずれの仕事も、相手企業が成長するように伴走できることは大きなやりがいですし、さまざまな投資先企業とのコミュニケーションを通じて得られる知識もあり、非常にいい循環になっています。

Q5これから挑戦したいことは?
全力で走り続け、世の中に進化を生み出したい
ありがたいことに次から次へと投資や提携案件が出てくるので(笑)、全力で走り続けたいと思います。そのなかで、もともと就職活動時から目指していた「世の中の流行を仕掛ける側の仕事」が何らかのかたちで実現できればと思います。CARTAは電通グループの会社なので、グループのなかでもチャレンジする機会があるかもしれません。まもなく50代になるので、どんな50代にしたいかキャリアを考えていきたいですね。
そして、投資部門としては私のあとに続くような人材の育成もしていきたいと思っています。さきほどお話したように、投資先企業の事業相談を受けるためのビジネス理解や、CARTAグループ内の事業理解がベースとして必要なのでハードルは高いですが、その分やりがいのある仕事です。
投資部門は、CARTAの資産を活用して既存事業とのシナジーを生み出し、掛け算で事業推進していくことができます。そしてCARTA VENTURESもその根本は変わりません。投資部門を担える人材を育て、CARTAはもちろん、社会を盛り上げ、世の中に進化を生み出していきたいです。
そして、投資部門としては私のあとに続くような人材の育成もしていきたいと思っています。さきほどお話したように、投資先企業の事業相談を受けるためのビジネス理解や、CARTAグループ内の事業理解がベースとして必要なのでハードルは高いですが、その分やりがいのある仕事です。
投資部門は、CARTAの資産を活用して既存事業とのシナジーを生み出し、掛け算で事業推進していくことができます。そしてCARTA VENTURESもその根本は変わりません。投資部門を担える人材を育て、CARTAはもちろん、社会を盛り上げ、世の中に進化を生み出していきたいです。