INTERVIEW

答えのない領域に挑む面白さ。事業の成長を加速する法務マネージャーの視点。

株式会社CARTA HOLDINGS コーポレート本部 法務チーム
前田 剛志
2019年 中途入社
cross-talk

2008年より複数のゲーム事業会社で法務を経験後、2019年に株式会社CARTA HOLDINGS(当時VOYAGE GROUP)の法務部門に入社。各事業会社の契約対応・法務審査のほか、新規事業立ち上げ、M&A、組織再編等に関する法務対応、株主総会事務局の全体統括等を経て、2024年10月よりガバナンス法務チームマネージャーに就任。

    
Q1現在はどのようなお仕事を?
CARTAグループ全体の法務業務を支える
CARTA HOLDINGS(以下、CARTA)のコーポレート本部・法務チームに所属し、法律に関する業務にあたっています。具体的には、子会社を含むCARTAにおける契約書の審査や法律相談、取引先やユーザーとのトラブル対応やコンプライアンス全般に関する業務など。また、上場企業として必要な株主総会や取締役会の運営事務局業務、法定開示や取引所開示、株式に関する業務、法人登記に関する業務など多岐にわたります。
法務業務の対象はグループ全体に及ぶので、社内のさまざまなメンバーと関わりながら仕事を行っています。とくに事業会社の業務では、専任の法務担当として幅広い業務を行うため、より自分ごととして会社の成長を実感できるのが魅力のひとつです。
Q2CARTAに入社した背景は?
事業に伴走するバックオフィス部門
2019年、株式会社CARTA HOLDINGS(当時VOYAGE GROUP)にキャリア採用で入社しました。もともとゲーム業界の企業法務として10年ほど勤めており、その経験を活かして仕事の幅を広げたいと考え、IT業界を志望してCARTAに出会いました。CARTAは多数の子会社を抱えるホールディングス企業で、当時はゲーム事業もありました。CARTAであればこれまでの経験を活かしながら他事業にも関与でき、ホールディングス企業の運営、新規事業立ち上げやM&Aなど、新しい領域へのチャレンジもできそうだと感じたのが志望のきっかけです。
このような挑戦できる環境に加え、面接で出会う方々に惹かれたことも志望動機のひとつです。法務のプロフェッショナルとして守るべきところは守りながら、いかに事業を推進するサポートができるかという姿勢で働かれている方たちばかりで、「この人たちと一緒に仕事をしたい」と思いました。
バックオフィス部門と事業部門は、それぞれの立場から見えている景色や判断の尺度が異なるため、結果として、お互いの正義がぶつかってしまい、一般的には対立構造になりやすいのではないかと思います。一方でCARTAには、いい意味でバックオフィスっぽさのない、幅広い経験と柔軟な考えを持っている方が多く、私も日頃から「事業部門に伴走するバックオフィスでありたい」という想いで仕事に向かっており、共感するところが多くありました。
Q3進化に繋がった印象的なことは?
自ら手を挙げて、自分と会社の成長を作り出す
CARTAはこれまで、50以上の事業やサービスを立ち上げてきた会社です。入社後は私も、複数の新規事業やM&A、子会社の立ち上げに携わることができました。志望の背景としてもお話したとおり、仕事の幅を広げたいと思っていたため、新しいプロジェクトに対しては積極的に手を挙げて参画しました。もちろん既存の業務でしっかり成果を出して信頼を得ていることが前提ですが、CARTAでは自分から手を挙げればどんどん仕事を任せてもらえる企業風土があります。
具体的には、給与前払いサービスの「Remone(リモネ)」の事業立ち上げ、ペット事業のdot LIFE(当時rakanu)とインフルエンサーマーケティング事業のKAIKETSUのM&A、広告代理店事業のテレシーの会社設立などです。入社して5年になりますが、CARTAの法務部門での5年は他社での10年以上に相当するのではないかというくらい、たくさんの経験を積むことができました。契約書審査や法律相談といった定型的な業務も当然ありますが、それに加え新規に立ち上がるプロジェクトにも参加することで自分自身の成長にも繋がりました。
そして、プロジェクトが成功すれば会社の成長に繋がり、逆にうまくいかなくても、その過程で新たな知見を得ることができます。失敗を恐れず挑戦し続けることで、自分も会社もさらに進化していけるのだと感じます。
Q4仕事をする上でのやりがいとは?
新しい領域に答えを出していく仕事
いろんなフェーズの事業があって、事業に応じて求められることが変わる環境は、CARTAならではの面白みだと思います。例えば、スタートアップ段階の事業では「進め方について、法的な面から問題がないか調べてほしい」という依頼が多くなりますし、どんどん取引先が増えていくような成長フェーズの事業では、契約書準備などの素早い対応を求められます。一方、業績が停滞してくると、事業部側もリスクに対してより慎重になってくるので、法務への細かな相談も増えます。また、やむなく事業を撤退する場合は、子会社を解散するための対応が必要です。
1つの事業会社にいるだけではそういった多様なシチュエーションに、しかも同時進行で関わることはあまりありません。多くの事業会社を持つCARTAだからこそ経験できることです。常に「伴走型の法務」として、それぞれの事業会社のフェーズにあった最適な対応をすることは自分の強みを発揮できていると感じますし、非常に刺激的で大きなやりがいを感じています。
CARTAは、日々変化するデジタル・トランスフォーメーション(DX)の領域に事業を展開しています。そのため、法律的な解釈が定まっていなかったり、法改正が追いついていない領域でどのように判断すべきかを求められることもあります。例えば「Remone(リモネ)」は、給与前払いサービスという、世の中的にも新しい事業形態です。そのため、立ち上げ時には既存の法制度など乗り越えなければならないハードルがたくさんあり、法務としてもかなりチャレンジングなプロジェクトでした。リリース後、サービスは順調に利用者を伸ばしていますが、現行スキームにはまだ課題もあるため、法務面から解決のための取り組みを進め、少しずつ前進しています。
すでに法整備されている領域だけでなく、新しい事業への挑戦を通して答えを自分たちで見つけていく仕事は面白く、やりがいに繋がっていますね。
Q5これから挑戦したいことは?
バックオフィス部門から事業を推進していく
まずは法務チームのチームビルディングに注力していきたいです。CARTAはVOYAGE GROUPとCCIの経営統合によってできた会社で、両社のバックオフィス部門が統合したのが2年前。まだまだ発展途上の段階です。今年(2024年)4月からは新しいメンバーも加わり、私もOJTを担当して育成に携わっています。また10月より新たな法務チームのマネージャーになり、マネージャーとしてのミッションも増えました。それぞれのメンバーが専門性を追求しながらも様々なことにチャレンジできるよう、環境を整えていきたいと考えています。
私の目指すバックオフィス部門のあり方は、事業部門がどんどん挑戦できるように伴走すること。そして伴走するだけでなく、私たちからもさらに事業を推進するような提案をしていくことです。CARTAは時折、他の企業から「なぜこんなに攻めたことができるのか」と驚かれることがあります。そのような評価をいただくと、バックオフィス部門としていい仕事ができているのだと、非常に嬉しい気持ちになります。これからも「攻めの法務」を体現し、CARTAのさらなる進化を生み出していきたいです。