INTERVIEW

人が事業を作る。CARTA MARKETING FIRM取締役の成長にかける想い。

株式会社CARTA MARKETING FIRM 常務取締役
三和 大輔
2008年 中途入社
cross-talk

人材会社を経て、2008年株式会社CARTA COMMUNICATIONS(当時サイバー・コミュニケーションズ)入社。株式会社オプト、株式会社電通への出向を経て、2019年株式会社ATRACを創業。今まで担当してきたクライアントやプロモーションは、金融、家電メーカー、コスメ、エンタメ業種など、ナショナルクライアントからスタートアップまで多岐にわたる。2023年10月、4社統合を機に、CARTA MARKETING FIRM営業統括 常務取締役に着任。

    
Q1現在はどのようなお仕事を?
4社統合を経て、新組織を強化
株式会社CARTA MARKETING FIRMで取締役を務めています。ミッションのひとつは、営業部門の統括です。主な業務としては、営業メンバーのマネジメント、組織力の強化、クライアントワークとなります。また営業統括以外にも、CARTA MARKETING FIRM全体の方向性や課題について日々議論し、戦略を決めて実行しています。CARTA MARKETING FIRMは昨年(2023年)10月、デジタルマーケティング事業を行う4社が統合してできた会社です。統合後、最初の3ヶ月はそれぞれで異なっている業務フローやカルチャーなどの把握と集約を進め、よりよい方向に導くための整備と改善を行ってきました。
業務フローの改善を進めるなかでは、エンジニアの皆さんの考え方がとくに印象的で、わたし自身にとっても学びになりました。エンジニアは、トラブルを想定してアラートなどの仕組みもあわせて設計しています。トラブルは起こるものであり、それに対していかに対処するかを考えていく。これは営業サイドにも参考になる考え方だと感じ、早速取り入れています。
またカルチャー面でも、お互いの理解が深まってきて、それぞれの違いを前提に相手に伝わりやすいようにコミュニケーションするなど、組織全体が変わってきたように思います。クライアントや代理店に向き合っている事業だからこそ、さまざまな視点で物事を考え、伝えていく力は大切ですね。
Q2CARTAに入社した背景は?
異なるステークホルダーに対して価値を提供する
新卒では人材会社に就職しました。就職活動の時期には、各業界がどのようなものなのか解像度が高くなく、決めていたのは「営業職一本でいこう」ということ。営業職を志していたのは、学生時代のアルバイトの経験からです。カラオケ店の呼び込みの仕事だったのですが、やみくもに声をかけてもお客さんは来てくれない。そこで、どんな客層やタイミングで声をかけるのか、場所や時間帯なども自分で工夫して改善していくと結果がついてくる。リソース配分を考えて、実行し、成果を最大化させるという過程がすごく面白かったんです。
就職先としては、さまざまな業界との接点があり、自分で顧客開拓をして営業力を高められる人材業界を選びました。営業として経験を積み数年経った頃、取引先でもあったインターネット広告業界が急成長していた時期で、よく調べていくと、その成長率や将来の可能性の大きさを感じました。その後、ご縁があってサイバーコミュニケーションズ(現CARTA COMMUNICATIONS、以下CCI)の執行役員に誘ってもらい、2008年にキャリア採用で入社することになりました。
入社後は、人材会社で行っていた営業スタイルが通用しないことに戸惑いを感じるところからのスタートでした。それまでは、とにかく営業をかけて自分の力で数字を作っていくというスタイルでしたが、CCIはメディアレップという業態であるため、広告主、代理店、メディアという複数のステークホルダーに対して価値の作り方を考え、取引額を伸ばしていくことが求められました。それぞれが何を望んでいるのかを把握してコミュニケーションを取り、自分たちの価値を提供していく。そのスタイルに適応する過程で営業として成長することができました。
Q3進化に繋がった印象的なことは?
クライアントと同じ視点で、喜びを分かち合う
私は常にクライアント視点に立って提案することを心がけています。大手家電メーカーを担当したときには、特定の家電製品市場でのシェア率向上を目指して、広告プロモーションを強化しました。メディア露出のKPIを実現するためにクライアント担当者と毎日のようにコミュニケーションを取りながら施策を検討していたのですが、時にはクライアントの要望とは異なる提案も行いました。目標を共にする立場として、よりよい打ち手はないか、クライアントの業界知識を得たり競合企業の動向を把握し、つねに同じ目線で検討していたためです。
言われたことを実行するほうが楽かもしれませんし、それを跳ね返してより効果が見込める提案をするのはプレッシャーもあります。ですが本気でクライアントと向き合うなかで、おのずとクライアント視点が身につきますし、パートナーとしてこの事業やプロモーションを成功させたいという想いが芽生え、忖度なしに議論できる信頼関係も生まれます。結果として、無事に目標としていたシェア率を達成し、クライアントと一緒に喜びを分かち合うことができました。
クライアントに対し、新たな手法を提案し、取り入れてもらう。これは小さな変化のようですが、クライアントによっては大きな進化につながる場合もあります。特にナショナルクライアントのような大手企業の場合、ツールひとつ導入するにも非常にハードルが高い場合もありますが、実行して結果が出るとまた次の提案につながっていきます。クライアントと同じ目標を共有し、本気で向き合う。その想いが、クライアントに対して小さな変化を生みますし、それが積み重なることで、大きな成果を得られると考えています。
Q4仕事をする上でのやりがいとは?
「人」が中心。一人ひとりの成長が事業の成長に直結する。
一つは、クライアントの事業のKGIを達成できたときですね。「三和さん、やったよ!今年は(シェアが)取れたよ。」とか、そういうフィードバックをしてもらって一緒に喜び合います。また、SNSを使ったプロモーションのときなどは、ユーザーさんからの良い反響が見えると、我々と一緒に仕事をしているクライアント側のマーケティング担当者も社内で評価されていて、それは私自身の喜びにもなりますね。プロモーションも成功しているし、その成功によって担当者が評価される、褒められるという状況が作れたとき、パートナーとして関わることができて本当によかったなと思います。
また、私はCARTA MARKETING FIRMに統合される前の株式会社ATRACという会社の代表をしていたのですが、そのときもチームがコンペで勝ったり社内アワードで受賞することが、自分が評価されるより何倍も嬉しかったですね。
広告代理事業は「人」が中心の事業なので、一人ひとりの成長が事業の成長に直結します。メンバーが成長すればチームが成長する。チームが成長すれば会社が成長する。そんな風に考えて、ATRAC時代から現在に至るまで、メンバーが成長できる環境を作ることに力を注いでおり、私のやりがいになっています。
Q5これから挑戦したいことは?
足りないピースを埋めていく
まずは、CARTA MARKETING FIRMの事業と組織の成長に引き続きコミットしていきます。クライアントの課題はほとんどの場合、プロモーション領域にとどまりません。ターゲット設定や商品開発、市場戦略など多岐にわたる領域に対応できるよう、広告・マーケティング会社として必要な領域を補強し、より総合的なマーケティングパートナーになっていく必要があると考えています。
そのために現在取り組んでいることは、クリエイティブ力の強化、広告運用力の強化、開発を含めてDX推進に関する提案ができるチームの組成など。まだまだ足りないピースはたくさんあるので、人材採用や育成も欠かすことなく、地道に取り組んでいます。今後CARTA MARKETING FIRMの成長を牽引することで、「人の想いで、人と未来の可能性を、拓いていく。」というCARTAのブランドパーパスを体現する事業会社の筆頭になれるよう、これからも挑戦していきます。