INTERVIEW

犬と人間の生活をもっと豊かに。dot LIFEが描く、ペット業界の新しいかたち。

株式会社dot LIFE 代表取締役社長
植松 秀斗
2020年 新卒入社
cross-talk

2020年、株式会社CARTA HOLDINGS(当時VOYAGE GROUP)に入社し、株式会社dot LIFE(当時rakanu株式会社)に配属。メディアタイアップの法人営業に従事し、2022年営業リーダーに就任。その後、2023年7月代表取締役に就任し、現在に至る。

    
Q1現在はどのようなお仕事を?
dot LIFE代表を引き継ぎ、事業を統括
株式会社dot LIFEの代表取締役社長を務めています。dot LIFEはCARTA HOLDINGS(以下、CARTA)の子会社でペット事業を展開しており、主な事業内容は、犬種特化型のWEBメディアや雑誌を展開するメディア事業と、ドッグフードや犬用のサプリメントの販売を行うD2C事業です。ドッグライフがより楽しくなる未来を私たちがリードしていくことを目指し、「BRUSH UP DOG LIFE」というビジョンを掲げています。
私自身は代表として事業全体を統括することに加え、D2C事業の責任者として新規顧客獲得・CRMなどのマーケティング全般を担当したり、ペットクライアントの課題解決をお手伝いする法人営業も行っております。会社のフェーズとしてはまだまだベンチャーなので、代表兼プレイヤーとして事業に関わっているかたちです。
代表のポジションは、2023年に前代表から引き継ぎました。それまではメディア事業や法人営業の責任者をやっていたのですが、代表になってみて、事業の見方や責任感が大きく変わりました。自分の発言が会社の方針になるということもあらためて実感し、発する言葉も変わっていったり、例えばWEBメディアで読者向けに伝える内容の一つひとつも、すべてチェックするようになりました。
事業の最終責任者としてプレッシャーも感じますが、やりがいも大きいです。実は、前代表の退任時に自ら手を挙げたのは、dot LIFEという素晴らしい事業を自分が残したいという想いからでした。dot LIFEはCARTAのなかでもユニークな事業です。ペットオーナーが集まるWEBメディアを運営しているので、ペットオーナーにプロモーションしたい企業とのタイアップやファンマーケティングも行うことができます。メディア運営やファンマーケティングの面白さは私自身とても感じていますし、覚悟と責任をもって事業を継続させていきたいと思っています。
Q2CARTAに入社した背景は?
事業に対する情熱とプロフェッショナルな姿勢に惹かれた
私は2020年に新卒社員としてCARTA HOLDINGS(当時VOYAGE GROUP)に入社しました。CARTAを志望した理由のひとつは、dot LIFEの事業に関わってみたいという思いです。犬種に特化したメディアやサービスを提供し、その領域で圧倒的な信頼を築いてファンマーケティングを展開している点に感銘を受けました。内定者時代は実際にdot LIFEでアルバイトをしてみて、そこで働くメンバーのプロフェッショナルとしての姿勢にも惹かれました。フリーランス出身の方も多く、一つひとつのアウトプットへのこだわりや、仕事を円滑に進めるためのコミュニケーションの取り方がとても上手で、そういう部分への憧れも相まって、ぜひdot LIFEで働きたいという希望を持っていました。配属というかたちで叶ったときは嬉しかったです。
その後、dot LIFEがなぜ国内唯一である犬種特化型という独自のビジネスモデルを展開しているのか、その背景にある想いやペット市場について学び、ますますdot LIFEという事業に惹かれました。「犬」と一括りに言っても、犬種によってかかりやすい病気や寿命は異なります。ペットオーナーは自分の飼っている犬種に関する情報を求めているのですが、一般的なペット雑誌はさまざまな犬種の情報を幅広く扱うため、なかなか欲しい情報に辿り着けません。そのような背景があり、同じ犬種を飼うオーナーさん同士はSNSなどを活用してコミュニティを形成し、情報交換をしているのです。dot LIFEは、愛犬を大切にし、よりよいペットライフを送りたいと願うオーナーさんたちの課題を解決するビジネスで、根底には的確な市場理解とメディア運営に対する情熱があるのだと、事業に携わってみて実感しました。
また、CARTAを志望したきっかけは、社員さんの「事業への熱量」に触れたことでした。内定者時代に参加した社内表彰式で、受賞された方々が涙ながらに半年間の努力や大変なことを語っているのを見てとても驚きました。社会人になってもこれだけ本気で仕事に取り組んでいる人たちがいるなら、自分もこの環境で働きたいなと思いました。
Q3進化に繋がった印象的なことは?
フレンチブルドッグ4,000頭と飼い主6,500人の大型イベントを企画
私が進化を実感した印象的な出来事は、フレンチブルドッグ4,000頭と飼い主さん6,500人が参加する大型リアルイベントを開催した経験です。このイベントは、私が入社3年目の時に責任者として一から企画しました。当時は大型イベント運営に関して何のノウハウもなく、会場探しやチケット金額の設定、イベントコンテンツの企画など全てゼロからスタートしました。例えば会場探しに関して言うと、都内から遠すぎると集客が難しいし、車で来る方が多いので駐車場が1,000台以上必要だとか、ステージは常設のほうがいいかどうかなど、考えることが無限にありました。そして、当日も大変でした。前夜の大雨で急きょ出店ブースのレイアウトを変更したり、朝5時から車100台近くの参加者さんが入場待ちをしてくださって開始前から混雑したりと、オフラインイベントならではの難しさを痛感しました。
このイベントを提案したのは、コロナ禍が少し落ち着いてきた2022年です。コミュニケーションの軸が急速にオンライン化する流れのなかで、世の中がなんとなく疲れているというか、そういうタイミングでした。それはdot LIFEのメディアとしても同じで、クライアントや読者との関係が薄まっていく、失われていく感覚があったんです。1年に1回でもいいからリアルで会える場所を作って、みんなで盛り上がれたら、すべての関係値がよくなるのではないか。そんな思いで企画しました。
最初は2,000人くらいの規模を想定していましたが、結果として4,000頭のフレンチブルドッグと6,500人の飼い主さんが参加する大規模なイベントになり大盛況のうちに終了しました。これ以降、毎年恒例のイベントになりつつあります。ここまでの規模にできたのは、従来の犬のイベントとは異なるコンセプトが刺さったからではないかと思います。犬のイベントはオフ会のような形式で、参加しても一周して帰ってしまうお客さんも多い。ですが私たちは音楽を聴いたり、ちゃんと1日中とどまってフェスとして楽しめるイベントを目指しました。フェス自体は文化として日本にも定着していますが、それをペット業界に掛け合わせるという、これまでなかったコンセプトが受け入れられたのではないでしょうか。
イベントを通して、リアルにクライアントやペットオーナーの皆さんの顔が見られたことで、自分たちの事業を通じてアウトプットしたものが「この人たちに届くんだ」という手触り感にも繋がって、責任感が増しました。これはオフラインイベントをやったからこその経験ですね。
Q4仕事をする上でのやりがいとは?
新しい発想で、犬と人間の生活をより豊かに
もちろん責任とセットではありますが「事業の幅広さと自由さ」がやりがいです。ペット業界、犬業界というと、ドッグフードやドッグリードのような犬向けの商品を思い浮かべがちですが、私たちが向き合っているのは「ペットオーナー」です。なので、犬のデザインをあしらった人用のアパレルを作ろうとか、犬と参加できるイベントを開催しようとか、犬と楽しめるキャンプ場を作ろうとか、とても広い視点でやりたいことを考えられるのが本当に楽しいです。
私たちは「BRUSH UP DOG LIFE」というビジョンを掲げていますが、これが実現したい世界観そのものです。私たちが何かを企画したり、新しい商品を開発したりすることで、オーナーさんと愛犬との生活がもっと楽しくなっていくような世界を作りたいと思っています。
ペット業界はまだまだ従来の価値観が残る部分もあるのですが、私たちは犬と人間の生活をより豊かにするという軸はぶらさずに、新しい発想で新しい価値を生み出していきたいです。社会的にも意義があり、事業としても成功する、そんな事業にしていけたらと思います。
Q5これから挑戦したいことは?
自分なりのリーダーシップでビジョンを実現していく
事業としては、まだまだペット市場に対してのインパクトが弱く、「知る人ぞ知る」会社というポジションにいます。なので、今ある一つ一つのプロダクトやメディアをより多くの人に届けていくのはもちろん、新しい商品展開にもどんどんチャレンジして、「dot LIFEが展開する商品は間違いない」と思ってもらえるようなブランドにしていけたらと思います。
現在販売しているフレンチブルドッグ専用のドッグフードも、次はトイプードルや柴犬など各犬種専用の商品に広げ、必要としている人に届けていくのも挑戦の一環です。そうやって、犬種ごとの悩みに寄り添い、犬との生活をより楽しいものにしていくというのが、「BRUSH UP DOG LIFE」に繋がるのだと考えています。これからも自分なりのリーダーシップで経営者として成長しながら、新しい価値を生み出し続けていきたいです。